ラックマウント関連

ラックマウントについて

ラックマウント型の音楽機器やサーバ・ネットワーク機器をラックにマウントする際に適当にネジを留めているのをよく見かけますが正しい留め方を(せっかく作ったvisioのステンシルを使って)説明します。

 

まず、よくあるラックの1U部分です。これにネジを2個使って1Uの機器をラックマウントする場合、次のどれが正しいでしょうか。

 

ケース1: 上部に2点留める

 

ケース2: 下部に2点留める

 

ケース3: 片方を上部、片方を下部に留める

 

よく見かけるのはケース3ですが、正解はケース2の留め方です。
以下、解説。

機材を留めている様子を横から見た図です(向かって右側が前面、左側が背面、赤色がネジ)。

 

ケース1/ネジを上部に留めた場合(左図)

機材本体の重みで機材下部に対して前向きの力がかかり(右向きの矢印)、ネジで留めているあたりのフロントパネルを壊してしまいます。

ケース2/ネジを下部に留めた場合(右図)

機材の下部が固定されているため機材上部に対して後ろ向きの力がかかりますが(左向きの矢印)、マウントパネル(濃い灰色)で止められるため、結局機材は固定されたままになります。

ケース3の留め方の場合

実際ラックマウントできているし問題ないのではないかという話もありますが、機材を外す場合下側のネジを先に外してしまうと結局機材上部が固定されたままになり、上記の理由でフロントパネルを壊す可能性がでてくるため、事故を防ぐ理由で止めた方が得策です。

これは4点留める場合にも同じ事が言え、ネジを留める場合には下から、外す場合は上からとなります。

 

ラックマウント用ネジについて

ラックにマウントする際にネジを機器に直接留めると機材のフロントパネルを傷つけてしまいます。
そこで「ワッシャー(座金)」の登場です。フロントパネルとネジの間に平ワッシャー(平座金)を挟んで傷がつくのを軽減します。塗装によってははがれてしまうものもありますが、それでもワッシャーを挟まないのに比べても傷は軽減されます。傷をつけないことが目的なので間違えてもロックワッシャー(菊座)を挟まないで下さい。

平ワッシャーといっても何種類もの材質がありますが、ポリカーボネート(CDの材料)製のものが1枚数円程度で入手しやすいと思います(ネジ専門店に確認の上適切なものを選択して下さい)。


写真のものは左から普通のネジ、ローゼットワッシャー付きネジ、ワッシャー(材質不明)、ポリカ製ワッシャー

ローゼットワッシャーとセットになったネジを使用しても多少改善はみられると思いますが、それでもポリカ製のワッシャーを挟んでおいた方が結果は良好です。